『やかまし村の子どもたち』(1986年、スウェーデン)

やかまし村の子どもたち [DVD]

やかまし村の子どもたち [DVD]

リンドグレーンは、小学校高学年のころによく読んだ。『やかまし村』はあまり印象にないけど、何となくうらやましい気がしたのは覚えている。『やかまし村』の良さがわかるには子どもだったのかもしれない。
トビーつながりで『サイダーハウス・ルール』を観たとき、監督が『やかまし村』を映画化しているのを知って、ネットでDVDをレンタルした。ホントに田舎ものにはいい時代になった。
映画自体は退屈だろうな…、とあまり期待していなかったのだが、映像がきれいで、小さいエピソードを次々とつないで見せてくれるので、なかなか楽しむことができた。そして、おどろくほどストーリーがなかった…。このおじいさんは死ぬ!とか、この偏屈おやじは最後には心を許す!とか、いろいろいらんことを考えていたのだが、ことごとく何もおこらなかった。素晴らしいです…。
ちょっと面白いな、と思ったのは、男の子と女の子がきっちりグループに分かれて遊んでいること。もちろん、みんな一緒になって遊ぶシーンもあるのだけど、基本的には男女別で張り合ったり、協力し合ったりする。この感じ、なぜかとても懐かしかった。政治的(?)配慮もあるのか、最近の子どもが出てくる映画は男の子と女の子の混成チームが多く、それが進んでいる(この言い方も古いか…)かのように思いがちだけど、少し前までは、男女別が当たり前だったんだよね。それがいいことなのか、悪いことなのか、私には判断つきかねるけど、とにかく懐かしい感覚でした。