『エイプリルの七面鳥』(2003年、アメリカ)

たまたま時間の都合が良かったので、予備知識なくぽっと観た映画。出だしが不安だったけど、お母さんが車に乗っているのを発見したときのお父さんの表情で、これは当たりかも…と感じ始める。お母さんの体調を家族が順繰りに訊ねていくところで、この映画のだいたいのスジがわかってしまうんだけど、それを念頭におきつつも、映画自体を楽しむことができた。女性の登場人物がみんな一癖二癖で、それがとにかく良かった。男性がみんなやさしいのも良かったな(私的に…)。これ、監督は女性なのかな??(…と思ったら男性。『ギルバート・グレイプ』の脚本を担当した人らしい。あれも家族の話で、お母さんのお葬式がかっこよかった。)
ラストは、やっぱそうくるよね〜、そうこないとね〜、と感じつつ、シャッター音とエイプリルの表情で、だーっと泣いてしまいました。これはしょうがないです。
いつもはエンドロールがだらだら長いと、早く終わらないかな…と思ってしまうんだけど、この映画はもうちょっと座らせてて!という感じ(実際、ハリウッド超大作とかなんかよりは短かったんだろうけど)。エンドロールのラスト近くで、監督(おそらく…、英語苦手なんで)の謝辞(というのかわからないけど)にまたやられてしまう。そっか、監督にもお母さんがいるわけだよな…、と思った瞬間、自らに当てはめてしまって、涙がホントに止まらなくなって困った。映画観て泣くのは、よくあることだけど、思い出し泣きしてしまうのは、初めてかもしれない。
きれい事の映画なんだけど、キャラクターが良いために、きれい事部分を忘れさせてくれる。もう一回みたいなー。