『父と暮らせば』(井上ひさし 著、新潮文庫、H13.2.1、ISBN:4101168288)

同タイトル映画の原作。というか、ほとんど忠実に映画化されている。映画のシーンが頭によみがえってきて、走り読みだったのに、じゃんけんの場面で再び泣いてしまう。
お父さんは、「幸せになりたい」という娘の気持ちの現れなのかな、と映画を見ているとき、何となく感じていたのだが、この本に自作解説としてはっきりと書かれていた。演劇ってインテリのもんですな。単純にスジを追うだけですむ物語になれてしまうと、こういうとき、ぼんやりしてしまう。
戯曲を読んだ印象では、美津江はちょっと愛嬌のあるブサイクめの役者がいいように思った。宮沢りえはきれいすぎる。ブサイクめの方が恋の千載一遇感が増す、ような気がする。きれいな人だったら、周りがほっとかんもんね。