『トニー滝谷』(2004年、日本)

退屈な映画のような気がして、見る前はあまり期待していなかった。見終わって、退屈な映画だったけど、だけど好きな映画だった。褒め言葉がうまく見つからないのだが、雰囲気が好きです。難点をあげれば、イッセー尾形(主役じゃん…)。大学生部分はまさか笑いを狙ったのではあるまい。もうちょっと個性が薄い人がいいと思うんだけどな、誰がいいかな、とずっと考えていた。映画の最後のへんで思いついたのが、村上春樹はどうだろうか、ということ。あの地味目な顔でぼそぼそセリフを言ってもらったら、案外いいのでは!(お父さん役はイッセー尾形のままで。)トニーという名前を付けられて、内向的でメカニカルになった男の人なんて、ぴったりじゃん!当たり前?
宮沢りえは演技力はイマイチだな、といつも思うけど、この映画では作り物っぽい美しさ、はかなさ(奥さん役の方)が良かったです。私も服欲しい…。