『ネバーランド』( 年、 )

ジョニー最新作。しかも、事前の情報では評価が高い。北村薫なんかも雑誌でほめてたし。というわけで、かなりの期待を持って観に行った作品。
観終わった感想は、「ちょっときれい事すぎるかな〜。ひねりもないし。」という感じ。全体の雰囲気はすごく良かったと思う。
少年たちとバリが演劇ごっこをするとき、現実と虚構の世界が切り替わっていくのが面白かった。私も小学生のときに、昼休みや掃除の時間に演劇ごっこもどきをしていて、結構な楽しみだった。3〜4人の決まったメンバーで、シチュエーションとキャラクターを適当に決めて、成り行きで話を進めて行く。「セリフ」として言葉を発するのは、なぜだか気持ちよかった記憶がある。
一番の感動シーンは母親がネバーランドに入っていくところなんだろうけど、私はあそこで引いてしまった。そこまでは現実と虚構をきちきちと分けていたのにね〜。
美談風に描かれているので、あまり感じないが、バリはかなりの変人だったのではないかと思う。あのマイケル君と比べてはいけないが、ちょっとはその気があったんじゃないのか、本物は。
ジョニデは終始きちんとした身なりなので、物足りない。髪型がかえるっぽさを増長していたような。変な格好のときは、ちょっと嬉しそうにやっているのが好ましかったです。
あと、プロデューサー役の人が妙にかっこいい…、と思ったらダスティン・ホフマンだった。もっといいシーンがあれば良かったけど、あの程度がちょうどいいのかも知れない。
この映画、一般受けはかなりいいと思う。子役の演技がいいし、大人のプラトニックな恋も美しく描かれている(カップルにもファミリーにもオススメ)。なんつっても、人が死ぬ→感動の涙、だし。私が映画館で見たときは、100人以上の人が入っていたが、エンドロールが終わるまで誰も席を立たなかった。単館系ならともかく、シネコンでこれは珍しいと思う。